infinity

　最近、強いストレスを感じたことありますか？　ストレスが体に悪いと感じていると死亡率が40%以上上がるという説があります。人間のストレスは 「人間関係のストレス」と「お金のストレス」が大半らしいです。自分は心当たりがあります（笑）。そのストレスを力に変える方法があります。中程度から大程度のストレスをプラスに変えられるので、ストレスで胃が痛くなったり、 肌が荒れたりする人はそれも改善できるかもしれません。

　ストレスといっても「良いストレス」と「悪いストレス」があるのをご存知ですか？良いストレスは、自分を成長させてくれるストレスの事。乗り越えた後に自分の成長があることです。例えば筋トレや勉強（強制されてやるものではなく、自ら行うもの）。悪いストレスは、逆に乗り越えた後にストレスが解消されないことです。職場に行くと毎日上司に怒られるので、頭痛や腹痛が起こるなどはそのケースですね。

　悪いストレスを体験すると、体内からコルチゾールというホルモンが生成されます（「ストレスホルモン」とも呼ばれています）。コルチゾールが慢性的に生成されると、うつや不眠症、精神疾患などを引き起こす原因になると言われています。反対に、良いストレスを受けると、DHEAというホルモンが生成されます。これは生活習慣病を予防すると言われ、別名「若返りホルモン」とも呼ばれています。つまり、悪いストレスを避け、良いストレスを受けることで、心身ともに健康的でいることができるのです。

　ただ、そうはいっても、上司にきつく怒られた時に悪いストレスを感じないことなどできるのかというと、これはなかなか難しいですよね。そこで、効果的な対処方法をお教えします。スタンフォード大学で心理学を研究しているアリア・クラム博士が提唱する「3つのステップ」で、悪いストレスを良いストレスに変えることができるんです。

【ステップ①】ストレスを受け止める

　自分にストレスがあることを積極的に受け止めます。ただ単に受け止めるのではなく、 このストレスによって自分の身体のどこにどのような変化が起きているかを考える。「ああ、自分は今ストレスを感じて頭に血が上っているんだな、胃が痛くなっているんだな」というふうに、ストレスを意識して受け止めるのです。

【ステップ②】ストレスによって自分が大切にしている「何が」おびやかされているのかを突き止める

　例えば、今日締め切りの書類が仕上がらず、やむなく残業している場合を考えてみてください。なぜかあなたは普段の残業よりも強いストレスを感じています。そのストレス要因によって何が脅かされているのか？　例えば、その日がたまたま子どもの誕生日だったとしましょう。残業が原因で家に帰れず、子どもの誕生日を祝うことができない。その日の朝、出かけるときに奥さんや子どもに「今日は仕事を早く切り上げて帰るからね」と言って出てきたかもしれません。であれば、ストレス要因によって脅かされているのは自分の「時間」であり、「自分が早く帰って『おめでとう』と伝えて得られる子どもの笑顔、妻の笑顔、そして自身の笑顔」なのではないか、と考えることができますね。脳はその大切なものを守らなくては、と考えているため、ストレスを感じるのです。

【ステップ③】大切なものを守るためにどのような行動を取ることができるのかを考える

　ストレス要因によって脅かされているものを守るために具体的に自分が取れる行動を検討します。ステップ②の例で言えば、今日締め切りの書類を仕上げずに帰ってしまうことがまず考えられます。ただし、これは翌日以降に別の強いストレスを抱える原因になり兼ねません。それなら、上司に理由を添えて打ち明けてみるのもいいかもしれません。「俺がやるから、今日は帰れ」「明日仕上げればいいから、今日は帰れ」と言ってくれる頼もしい上司であれば、大切なものは守られるかもしれませんね。同僚に頼むのも一つの手です。どちらも無理そうであれば、持ち帰り、子どもの笑顔と寝顔を見届けてから自分でがんばって仕上げるという最終手段も考えられるかもしれません（残業の持ち帰りがいいかどうかはここでは置いておきます）。少し席を外して電話を架け、奥さんと子どもに謝り倒して翌日にしてもらい、翌日はサプライズ・プレゼントを持って帰るといった企画を立ててもいいかもしれません。「時間」を守ることを考え、それが無理であればせめて「子どもの笑顔、妻の笑顔、そして自身の笑顔」を守るために頭を絞るのです。

　実際やってみると、ストレスが前向きな「良いストレス」に変わったと感じられるでしょう。人生、ストレスは避けて通れません。どうせなら「悪いストレス」は無理やりにでも「良いストレス」に変えて、幸せな人生を謳歌しませんか？

 

【執筆者】okada