営業活動をしていると、必ず耳にするお客様の“断り文句”。
「今は間に合ってます」「検討しておきます」「またタイミングが合えば」──こうした一言に、がっかりしてしまう方も多いかもしれません。
しかし、営業のプロにとってはここからが本番。お客様の“表の言葉”の奥にある“本当のニーズ”を見抜くことで、提案の糸口は必ず見つかります。
① 「今は必要ないです」= 今じゃなければ“ある”
お客様の本音:「時期じゃない」「検討の優先度が低い」「社内調整がついていない」など
対応のコツ:
- 「次に見直す時期はいつ頃を予定されていますか?」
- 「これまでにどんな選定基準があったか、差し支えなければ教えていただけますか?」
タイミングが合えばニーズが顕在化する可能性があるため、“未来の布石”を打つチャンスです。
② 「上と相談しておきます」= 判断材料が足りていない
お客様の本音:「まだ社内説明できるレベルじゃない」「担当として判断できない」
対応のコツ:
- 「ご相談の際にご活用いただける資料や比較表なども、ご用意可能です」
- 「他社様はこういった点を決め手にされた例が多いです」
“上に通す”ための材料をこちらから提供することで、一歩先を行く対応になります。
③ 「うちは他で契約してるので」= 現状に“不満がない”とは限らない
お客様の本音:「乗り換えるのが面倒」「今の業者にそこまで満足してないけど、問題もない」
対応のコツ:
- 「何かお困りの点があれば、改善策をご提案できます」
- 「最近導入された“○○制度”で乗り換えのハードルがかなり下がったんですよ」
MNPワンストップなど、業界の最新動向を絡めた切り返しも効果的です。
まとめ
断り文句は、決して「NO」ではなく「まだYESに至っていない段階」であることが多くあります。
お客様の一言を鵜呑みにせず、その背景にある本音や課題を探ることで、本当のニーズを引き出すことができます。
次の商談では、「断られた=終了」ではなく、「断りの中にヒントがある」と考えてみてください。
一歩深い営業力が、あなたの信頼と成果につながります。