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2020/02/29 仕事が「楽しい」というのはどういうこと?

 「楽しい」という感覚はみなさんわかると思います。ゲームが楽しい、旅行が楽しい、食事が楽しい・・・などなど。仕事が楽しいという感覚もわかる方は少なくないと思いますが、それがいったいどのような状況なのか、を考えてみたことはありますか? 実は、ゲームが楽しい、旅行が楽しい、食事が楽しいという感覚となんら変わることはないのです。

 例えば、ゲームが楽しいとはどういう状況ですか? カーレースのゲームであれば、競争相手と抜きつ抜かれつして、自分が一番になれば楽しいですね。タイムアタックならば、自己ベストを更新できれば楽しい。旅行が楽しいとは? 日常を離れて遠い場所で好きに過ごすのは楽しいですね。電車に乗って目的地につくまでの過程が楽しいということもあります。食事が楽しいとは? 美味しいものを食べられれば楽しいですね。空腹を満たすこと自体が楽しいということもあります。

 これらの「楽しい」に共通しているのは、ずばり「刺激」です。「なあんだ、そんなことか」と思われるかもしれません。ここまではわりとよく言われていることですよね。では「刺激」とはなにか、まで考えてみましょう。

 刺激というのは、「なにもない」ところに「なにかを起こす」ことです。「退屈だな。ゲームをしよう」「日常がつまらないな。旅行をしよう」「お腹がすいたな。美味しいラーメンを食べに行こう」これらはすべてなにもないところに刺激を起こす行為ですね。楽しいとは「なにかが起こること」なんです。

 もちろん、「楽しい」に繋がらない刺激もあります。歩いていて急に石が飛んできて頭にあたったら、刺激は起こりますが、普通は楽しくありません。ゲームの難易度が高すぎたり、旅行先が混んでいたり、食事が不味ければ刺激はあっても楽しくありません。「刺激」=「楽しい」でもなさそうです。

 先ほどの「楽しい」にもうひとつ共通していることがあります。それは「自分が良くなる」ということです。ゲームならクリアする、上達する、より強い敵を倒すことで自分が強くなったと思えることに楽しさを感じます。旅行なら目的地に向かっている高揚感や、美しい景色を目にしたり、その土地ならではのお土産を買ったりする幸福感、食事なら空腹を満たす満足感や、今まで食べたことのない美味しいものに出会った幸福感ですね。つまり「刺激」+「自分が良くなる」ことが「楽しい」に繋がるのです。これなら仕事が楽しい状況にも共通すると言えそうです。

 つまり「仕事が楽しい」とは、もちろん「受注が取れた」みたいなわかりやすいものもありますが、仕事を通じて自身のスキルがアップした、収入がアップした、認められて昇進した、影響力が高まった、会社や社会に貢献できた、などが「楽しい」のだと思います。逆に、自身のスキルが変わらない、収入が変わらない、昇進しない、影響力が変わらない、会社への貢献度も変わらないという状態は楽しくありません。重要なのは、役職が高ければ楽しいというわけではないということです。一年前と変わらない仕事をし続けて人間的にも収入も貢献度もなにもかも変わらない部長さんよりも、一般社員から一年かけてスキルアップして昇進し、給与も増えて影響力も増し、会社への貢献度もアップした主任さんのほうが「楽しい」状態にあるわけです。

 仕事を楽しくしたいのであれば、常に自分を高めるにはどうしたらよいかを考え、実践し続ければ良いのですね。「今、自分に不足していることはなにか?」を考え続け、それを克服していくことが仕事を楽しくすることに繋がりそうです。